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和室の納まり(その二)

さて、各納まりについて解説させて頂きます!
 
先ず三本引込戸の「鴨居(かもい)」から。
三本引込戸の場合、鴨居の長さは約二間(にけん)になります。
一般的な厚さ30㎜でいきたいところですが、長いと反りが出易い為、
厚さ40㎜と少しサイズアップしております。

大きな開口部の場合、40㎜あってもバランスが良い為気付く方は殆どおりません・・
今回この鴨居は床の間の「落し掛け(おとしがけ)」と連続性(同じ高さ)をもたせ
盛沢山のこの和室の納まりをスッキリ見せてみました。

「床柱」には「吊押入」の扉がつきますので、建具の厚み分「しゃくり」を入れています。
これ簡単そうに見えますが、木って上「末口(すえくち)」と
下「元口(もとくち)」で太さが違うので結構難しいんです。
それに加え今回は「絞り丸太」。
表面がデコボコなので更に難しい加工になります。

こんな感じ。
今回は建具に引手を付けないので、押入れの「前框(まえがまち)」より
建具を20㎜大きく作成し指掛りを作ります。

吊押し入れを構成する材も床柱に差し込まれております。

床柱と壁下地の間に少し隙間があるのは決して大工の加工ミスではなく
クロス仕上げを綺麗に納める為の粋な ”大工の気配り” です。

床の間の「地板(じいた)」はヒノキの「縁甲板(えんこういた)」です。
これは割に半端が出ないように壁の位置を調整し納められています。
ヒノキは「赤身(あかみ)」と「白太(しらた)」の「源平(げんぺい)」具合や艶が綺麗です。
 
以上、少しだけ和室の納まりについて紹介させて頂きました。
少しご興味を持っていただけたら幸いです。
 
BLOG内わざとらしく「 」内の名称記載致しましたが
気になった人!
建築向いているかもしれませんよ!!
 
 
〜裏方担当より〜

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